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日々の破片

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2004-11-18

_ 盗賊と言っても

中国の大盗賊・完全版 (講談社現代新書)(高島 俊男)

買って読んだ。大体。

義和団の洪秀全を除けば出てくる大盗賊は全員国祖と言える人物なわけで(李自成は3日天下だけど)ちょっとスケールが違う。

見方によっては、よその国のありようを泥棒が作った国と腐しているわけだからつまらない本とも言えるし、実際個人的に目新しい発見は李自成の軍師の李巌が架空の人物らしいという点くらいだ。

実際には、盗賊という呼び名の意味は最初に民間の武装グループという意味だとしているわけだが、それにしてもタイトルは「大盗賊」で解説もなにもなく、しかも自分で書いているように一般的な日本語での意味と異なるのだから(こういうネガティブな呼び方をする必要はない)、あえて誤解を招くようにしていると言えるだろう。しかも後記を読むと著者は「盗賊伝」のように「大」すら抜きにしたかったようだから、この点だけに着目すれば単なる反共爺さんが中共を腐すために上梓したと読んでも外れではなかろう(ということと、大躍進が地獄の結果に終ったというようなことは別の問題だろう。盗賊が作った国でなくても失政で餓死者が大量に出ることはある。にしても盧山会議についての書物——もちろんこんな本ではない——を読むとどうにも困った主席と愉快な中間達だったようではあるが)。たとえば大躍進の失敗の原因として土咆炉に見られる技術的な問題点などは一切無視して(あるいは知らないのか)単に根性で頑張るだけなら失敗しても当然のような(それはそうだ)どうでも良い書き方しかできていないわけだからなんなんだろうね、この本は。

というわけで小盗賊のような本に小金を巻き上げられてしまったということだ。


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