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日々の破片

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2005-03-06

_ 突如マーラー大人買い+1

いろいろ見て回ってるうちに、バーンスタインがベルリンを振ったマーラーの9番にぶち当たって、そのままずるずるとはまりこんでしまった。

マーラー : 交響曲第9番 バーンスタイン(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

この人は、イスラエルでの大地の歌とか、ウィーンでの大地の歌とか、ニューヨークフィルだけではあきたらず、いろいろそこらで名演を残すが、ベルリンにも行っていたのか(ちょうど僕がクラシックというか後期ロマン派だけどを聴かなかったころなのか)。ベルリンフィル、マーラー、第9番と言えば、何よりもバルビローリなのだが、それにしてもAmazonでの評価は低いな。録音ってそんなに重要か? 針音がするマジーテイトとか戦前のヴァルターとかのエンジェルのGR(だっけかな?)とかでも全然問題ないんだが。どっちにしたって演奏会には勝てない(たとえば咳の音とか入って無いじゃん)のだが。でも、まあそれはそれとして、これは買うだろうな、今となっては。

と見ていくと、うあー、いっぱいあるな。一番マーラーを聴いてたころは、クーベリックとバーンスタインのほかは、クレンペラーとバルビローリとヴァルターがそれぞれちょっと(とは言え、それぞれ圧倒的な存在でもあるわけだが)、あとはオーマンディの復活ってくらいだったのに。

マーラー:交響曲第9番(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団)

というわけで当然のようにアバードだ。この人には本当に驚かされた。えらーくゆったりとして硬質(だってことはその後に良くわかった)なクレンペラーでしか聴いたことがなくて(ただしソプラノがシュヴァルツコップだから傑作ではある)、その結果、当然のようにつまらないとるに足らない曲の代表として記憶された4番だ。NHKのFM聴いてたら、アバードが(たしかウィーンだ。カセットはどっかにあるだろうけど聴くためのハードは無いし、大体覚えているからいまさら聴く必要もないから確認はしないけど)なんかの音楽祭(っていうか、音楽祭の名前を全然覚えてないな。バイロイトじゃないし、ダルムシュタットじゃないし、なんだろう? さっきからウッドストックというカタカナが出てきてるんだがもちろん全然違うし――ヨーロッパと音楽祭で検索したら思い出した。ザルツブルグだな )で振った4番が流れてきて(幸い、エアチェック――きっと死語だろうな――してたのでそのあとうんざりするまで聴き返せたのだが)、これは驚いた。歌ってのはこういうことか。なんというかとにかく馬鹿でかい樹木が生えていて緑が青々しているのだが、その個々の葉っぱのかげにいろんな色の花は咲いているわ、虫はいるは、木漏れ日が風にそよぐは、ちょうどそんな感じだ。つまり、すごく鮮明なのだ。ビジュアルという言葉を今なら使うだろうけど、当時はそんなカタカナを知らなかったから、とにかく歌だ、歌だ、これは歌だ、そうか、だから交響曲4番は大いなる喜びの賛歌なのか、と思い知った。でも、それがアバードの才能で、4番っていう曲の魅力じゃないってことは、クレンペラーを聴き返すとくっきりはっきりわかるわけで、結局、クレンペラーは売り飛ばし、マーラーは9番以外は聴く事がほとんどなくなってしまった。で、アバードの9番がどんなものかそれは知りたいものではないか。っていうか、これもベルリンか。ウィーンが良いのだけど(追記:おれはCDを買いすぎてる上にちゃんと管理できてない。アバードのウィーンの第9番と第10番のCDを持っていた。これについて言えばあまり好きではない。で、さらに思い出したがオーマンディと言えば10番(も出てたというか唯一のLPだった)が素晴らしかったな)。

で、さらに、Amazonで見ていると妙にブーレーズの評価が高い。嘘だろ?

プリスロンプリのライナーノートに柴田南雄が「あのくだらないグルッペンで、聴衆がブレーズの番だけを楽しみにしてた、と聞いたが、シュトックハウゼンはともかくプロのロスバウトより上ってことは無いだろうと思ったが、いや、これはしたり、ブーレーズは指揮者としてのほうがすごい」(そうとういい加減な記憶で書いているし、柴田南雄はこういうニュアンスでは書くはずはないな)というようなことを書いていたくらいだから、指揮者としての腕は確かだろうし(でも、僕は春の祭典ならアバードやマゼルのほうが好きだし)、でもなんか妙に評価が高いな。そうか、録音が良いのか、ということもありそうだな、とか考え合わせるとさすがに、ブーレーズでまで第9番を買うのはまずかろうと自省したが自制がきかず、ついついこっちをクリック。

マーラー:交響曲「大地の歌」(ブーレーズ(ピエール))

大地の唄は、ヴィーンを振ったバーンスタインと、ウィーンを振ったヴァルターの戦前のと戦後の2枚、ウィーンで3種類を死ぬほど聴いた。一番好きなのはヴァルターの戦後版だが、一番良く聴いたのはヴァルターの戦前版だ。音はひどく悪いがテノールがすごく陰惨で好きだったんだな。で、これもウィーンだ。歌手がまったくわからんがまあ、いいか。

それにしても、いつでも買うのは第9はベルリンで、大地の唄はウィーンか。妙な符牒だなぁ。

で、おまけにバルトーク。もちろん、僕の一番好きな作曲家だし。ブーレーズでピアノ協奏曲はずっと聴きたかったんで、ついでに買っちまえ。

バルトーク:ピアノ協奏曲第1番&第2番&第3番(ブーレーズ(ピエール))

ピアノ協奏曲は、1と2はアバードとポリーニのやつを死ぬほど聴いた。何しろカーステレオのCDチェンジャーの2番目の定位置だ。しかし、車の中では夜の音楽がまったく聴こえないのが問題だ。でも、パーパパパパパーとかは車の中でも良く響く。あれいいな。2番の出だしも好きだ。パカパカパンパ、パッパパパパパーはどうでもいいんだけど、次のパララッパーパラパラヒャララとピアノが駆け下りてくるところがすごく好き。それに比べると3番は有名過ぎて敬遠するといういかにも中学生の頃の聴き方のせいであまり印象に残っていないが、なんか結構良い演奏のLPを持っていたな。オケがリスボンだからポルトガルの録音だが、指揮がミトロープスかあのあたりで、ピアノもブレーズのソナタとか弾いていた人だと思ったが悪くない演奏だった。でも、何しろ有名な曲だからあまり聴かなかったのでほとんど記憶にないのだな。っていうか、晩年の悲しい曲だし。

で、3つ全部入っているってのは良いことだ。しかしピアノは全然知らない……と思うけど1番だけは知ってそうなんだが妙だな。どう見てもジンメルマンなんだがまるで自殺した作曲家みたいな表記になってる。亡命でもしたのかなぁ。この人、ショパンコンクールで優勝したはずだけど、個性(良く言えば。悪く言えばクセ)が感じられないかわりにすごく透明で明確な演奏で、良い曲を良い指揮者と一緒に演奏したらそれは良いだろうな、と思っていたから良い選択だな。もう全然若くはないけど。

_ Commons-Chains by Ruby

Rubyで実装したONJava.comの解説記事の焼き直し

ああ、るびまに送れば良かったかも。ま、いいか。っていうか、ONJava.comから文句が来るかも。っていうか、再実装は……

しかし、こういうのって、Javaな人にもRubyな人にも役に立たないような気がするな。っていうか、Rubyは楽だな。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
_ やました (2005-03-06 10:30)

オーマンディの復活ですか…それってどんな感じでしょう。とっても良いですか?

_ arton (2005-03-06 11:41)

まず、時期ですがRCA時代(後期のほう)のLPでした(手元にはもうありません)。<br>で、金管が美しくメリハリがくっきりあることから(まさにオーマンディ+サウンドです)、僕は嫌いではありませんでした。むしろ、好きだったかも。とても輝かしい復活だという記憶があります。退屈しにくいし。しかもレコードのジャケットがピラミッドかなにかで、キリスト的じゃないところもなんか好感が持てました(というのは音についても感じてました)。<br>っていうか、びっくり復刻している。<br>http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000QWYQ2/250-6534033-2319445<br>時代が変わって、オーマンディを表立って好きとかすげぇとか公言できる時代になったんだ。これは驚いた。でも、悪口も言えるわけで、で、マーラーの金管と(たとえば)スーザーの金管、どこに違いがあるんですか? という側面ですね。どれを聴いてもオーマンディとフィラデルフィアという感じはします。でも、楽しく聴けるからこういうのもいいんじゃないでしょうか。<br>#だんだん、思い出してきたけどオーマンディの指揮は曲の構造が追いにくくて非常に刹那的な感じがするのが難点だったような。それがマーラーの場合は(上でアバードの若い頃の4番を誉めてるけど同じような意味で)良い方向にあたったという感じかな。


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