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日々の破片

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2008-01-18

_ 2流の超一流

バーミンガムロイヤルバレエのコッペリアを観て来た。

演出は、DVDで良く観ている熊川版と大体同じだな、と子供に言ったら、熊川はイギリス出身だからそりゃそうだろうとあしらわれたが、なるほど確かにそうだ(追記:見直すと相当違った)。

coppelia(コッペリア) [DVD](熊川哲也/トワイナー(アンソニー)/東京交響楽団)

吉田都の機械っぷりは、すばらしくおもしろく、フランツ役は1幕ではしょっちゅう転びかけてたが、3幕ではきっちりきめていて、粗はともかくリフティングがうまくて、良い感じだった(そういえば、これも、ゆうぽうとルール、つまり女=日本人、男=白人のパターンだな)。

最初に意識してバレエを観たのは中学生のときにテレビで観たどこかの国の日本公演(ローランプティだったような)のコッペリアだったなぁとか思い出す。つまり、このバレエはとっつきが非常に良く、それほどルールを知らずに観てもおもしろいのだ。

で、とにかく序曲が良かった。演奏は普通なのだが、曲も普段は聞き流しているのだが、おや、というほどおもしろかった。これは意外だった。

ドリーブというのは、典型的なバレエ作曲家だ。個々の曲はとりたててどうってことがなく、耳ざわりは良いが、すぐに忘れてしまう。時の踊りは有名だけど、あれは3泊目の刻みのせいだろうなぁ。でも、やはりどうってことのない曲だ。

それにしても、序曲にはわくわくした。特にマズルカがとても良い。ところが、もうどんな曲だったか忘れている。聴けば思い出すのだが。舞台で幕を前にして聴くにはすばらしい曲なわけだが、やはり大したことがないのだ。

確かに、バレエと言えば、ミンクスとかドリーブとかアダンとかばかりが有名で、しかし彼らは音楽史的にはまあどうでも良い存在というか、メインストリームにかすりもしない人たちで、バレエ音楽というジャンルそのものが、周辺音楽だ(もしかしたらドイツ=オーストリアにはバレエがなかったのか?)。無理やりいうと、タンホイザーの冒頭のヴェヌスブルクがバレエっぽいけど、ちょっと違う。

どうも、音楽としては格下の仕事みたいに見える。サントラみたいなもので、勝手に流用されたり(真夏の夜の夢とかレシルフィードとか)。

で、なんとなく、チャイコフスキーのバレエ作品というのは、たとえてみれば、RMSとかが業務用アプリケーションを作ったようなものなのかなぁとか想像してみたのであった。

追記:この演出のラスト。コッペリウスは一人取り残され、破壊された人形を前にしょぼくれる。市長から贈られた鐘をみつけ、そっと鳴らす。すると奇跡が起きる。


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