トップ «前の日記(2008-02-16) 最新 次の日記(2008-02-18)» 編集

日々の破片

著作一覧

2008-02-17

_ Vistaの落とし穴

ふと思うことがあって、メインマシンのグラフィックボードを変えてみることにした。元々は128MB載ったQuadroだったわけだが。

で、思うに、Vistaの場合だとオンボードメモリ容量がでかいほど有利かなと。

というわけで、512MB積んだnVidiaの8600GTを買ってみた。

でエクスペリエンスインデックスで測ると、ミドルレンジとは言え、新しいだけあって、3Dは5.3となった。以前は3.xだったからえらい向上だ。が。Aeroは4.7と期待より全然振るわない。

それだけならばまだ良いが、以前は1G積んだVirtual PCの起動は余裕、うまくすると2台実行とかも平気だったのがだめになっている。というか、1台ですら場合によっては上がらない(以前の2台に相当する感じだ)。おかしいな、と思ってみてみると、物理メモリが2.2Gちょっとになっている。以前は3Gを越えてたはずだが。

そこであらためて考えてみると、どうやら大きく誤解していたことに気づく。VRAMについても32ビットのメモリ空間上にマッピングするということなのか。メモリマップトIOとか全然忘れ去っていたけど、そうに違いない。しかもそれが512MB-128MBの減少ではなく、多分シャドウ用のバッファも確保されると考えると384×2で768MBの減少となり、だいたい計算が合うことに気づく。

えー、ってことは、Aeroを使いながらかつ3Dも生かし、かつメモリをがめまくるには、逆にグラフィックメモリーの搭載量は少ないほうが有利なんじゃないか? それで高性能なボードでも256MBしか搭載してないんだろうか。または、結局64bit Vistaに本気でしろということなんだろうか。というか、そういうことだ。で、さらにつらつら考えてみるに、多くの作業をVirtual PCで実行しているわけだから、本当に64bit Vistaへ移行したほうが賢いのかな? (グラフィックボードを以前のQuadroに戻すことを検討しているわけだが、迷いはあるわけで)

_ ツールドフランスおもしれぇ

ニコラフィリベールの動物、動物たちを観に、銀座テアトロシネマへ行く。

すると、最初に「行けラペビー(ヴァジラペビ)」ってのが始まった。爺さんが車に乗って、自転車選手についてあれこれ話している。横を自転車の人たちが走りまくる。なんだこりゃ? と思って観ていると、1930年代の優勝者でツールドフランスの生き字引のような爺さんだということがわかる。

帽子を拾うとは? そりゃいやなことだ。つまり、最後尾を走るって意味だ。

とか、用語説明をしてみたり。

石畳の上り坂。

一列になって選手たちが来る。とみるまに1人転倒して、2〜3人道連れになる。おっかねぇな。

1930年代の実況だと、区間優勝しても、外人については「イタリア人が優勝」とか「ドイツ人が優勝」とか、国名しか言わなかったり、妙にベルギー人に対して張り合ったり。当時は1人で走ったのだ。だから替えのタイヤなんかないんだ。先頭のベルギー人とは10kmも差がついてしまった。でもふと見ると、婦人用自転車が見つかった。いいかい、当時のことだよ。ためらわずにそれに乗ったよ。婦人用自転車だ。さらにしばらくして、別の自転車があるじゃないか。いいかい、当時のことだよ。もちろん乗り換えた。そしてついにベルギー人に追いついて抜いて区間トップだ。ところが、それはおれの自転車だとか、言い出したやつがいた。自転車の交換は反則だ、というわけで審査員がやってきた。

(でも、これはOKになったみたいに思うがよくわからない)

ポルシェにも乗っていたし、船を持っていたこともあった。でもそれらはすべて失った。残ったのは自転車だ。でも、それでよかった。自転車をこいでいるときに死ねたら最高だ。

とか言いながら、とにかく爺さんが自転車で走る。赤い自転車で、ぴかぴかに磨く。

当時のフィルムを交えながら、えんえんと赤い自転車をこいだり、選手と併走したり(先頭争いしている選手に声かけて振り向かせたりしているが、いいのか?)、これは良い映画だった。本当の映画だ。

一方の動物は、3頭の熊とか、オルレアン公の象とか(耳に濡れタオルを巻きつけ搬送する。博物館の入り口で耳を折り曲げて搬入)、解剖直後のアザラシかアシカ(手だけ最初に映るのでサルかなにかかと思った。ちゃんと指があるのだ)の皮を手際よく折りたたむ、ゴリラが重くて搬入できない、清掃ができない蝶の展示のために密閉するということについての議論、冒頭のみ、破壊作業が黒いアフリカ系作業員で、その後は、白人しか出てこない点について、とか。展示でコンセプトを打ち出すということにかけての女性科学者の議論の場での表明とか、スライド式棚を順にあけて剥製を探すシーン(におうらしく鼻を覆う女性。防腐剤の臭いなのかな? それとも剥製に特有の匂いがあるのだろうか)、オウムの羽の補修作業、引き出しの中のたくさんの義眼、下半身が針金になっているカンガルーの子供を母親のポケットに設置するシーン。とにかく動物の顔。たくさんのサルの顔。パンダの口がもにょっとした顔。毛もじゃの蜘蛛の美しさに手を触れる。チータの顔の紋。


2003|06|07|08|09|10|11|12|
2004|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2019|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2020|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2021|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2022|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2023|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2024|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|

ジェズイットを見習え