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日々の破片

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2009-02-28

_ 1990年代

ある事情から1990年代の終わりから2000年代の初めのあたりに書かれた文章群を読んでいるのだが、非常に不思議な感じがする。

それと並行しながら、本棚を整理しまくり、捨てたり、テラダの倉庫に預けるための箱詰めとかをしている。

どえらく古いDDJJとかが出て来て、ぱらっと見て、捨てたり、どうしようか迷ったり。ここでも非常に不思議な感じがする。

たとえば、1996年10月のDDJJが出てきた。これまで2回のフィルタリングを通して残してきたのだが、最初のフィルタリングから先、読んだ覚えがないので、おそらく今回のフィルタを通過させても読まないだろう。したがって、捨てたほうが良さそうだ。

その不思議な感じの1つの理由として、個人的なものがありうる。一番、いろいろ吸収しまくる必要もあれば実際にしたせいで、特に印象が、その時点のもので形成されているという可能性だ。したがって、反応しやすい。

別の理由として、つまり感じている奇異の念の原因だが、当時は、何度目かの百花斉放の時期だったのかな、という感覚だ。百花斉放の時期には、さまざまな意見が出まくり、実践が行われ、それから淘汰され、そして静けさというか停滞がやってくる。

2004年前後のJavaというのは百花斉放の時期だったと想定する。ロッドジョンソンがEJBはだめだと言いだして新たなJ2EEについて語り出し、ソートワークスがパターンをエンタープライズにまで広げ始め、テスティングどうすべきかの模索があり、IDEは仁義なき抗争を繰り広げ、Strutsをコアとしてどう固めていくかについて語られ、XMLはあたりまえのものとなり、RPCではなくメッセージという流れが見えて来て……という具合だ。

それに対して、今は、停滞しているように見える。これも2種類考えられる。最初は個人的事情による。その時期の模索により、ある種のベストプラクティスパターンが形成でき、それの応用でしのげるようになったため、それほど外部の動きに対して敏感になる必要がなくなったため、新しい刺激への感覚が鈍ったという可能性で、これは十分ありうる。その場合は、最初の想定が誤りだということだ。であれば、百花斉放は常時行われていて、たまたま個人的な必要性によってのみ、そういう時期であったと規定される主観的なものだ。

その一方、本当に、大きくは停滞してしまった(同様にベストプラクティスが固まったため)という可能性もある。その過程で淘汰が行われ、生き残ったものが主流となり、新たなものがでにくくなる。そうであれば、最初の想定は正しく、百花斉放の時期と抑圧と停滞の時期は交互に繰り返されるというだけのことだ。次に花が次々と開くのはいつだろうか?

そういうときにこそ、足元を小さく長い尻尾を持ち、毛がふさふさした、不思議な生き物が這いまわりはじめ(と、恐竜時代の最初の哺乳類に思いをはせる)、敏感なものだけがそれに気づく。

それにしても、1996年のDDJJの『非同期用設計パターン』に出てくるIOUオブジェクトというのは、.NETのIAsyncResultのことだな、とか5年+5年以上の歳月を感じると同時に、まだ1990年代の技術がインフラ化されただけなのか(コモディティ化しているようには思えないが)、というちょっとしたがっかり感もある。


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