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日々の破片

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著作一覧

2009-08-10

_ Wikiばな Vol.7(続)

自分の発表について引きずると、つまるところは以下の順にものごとが起きた。

BEST SOFTWARE WRITING(Joel Spolsky/青木 靖)

ジョエルがまとめたWeb界隈の人々のアンソロジーで、何よりも、「クレイ・シャーキー」という名前が印象に残った

(そのまさに今、ちょうど、石坂さんソーシャルメディアについて語った講演を取り上げている)

で、その名前が出て来て、おやと思う。

プログラマーのジレンマ 夢と現実の狭間(スコット・ローゼンバーグ/伊豆原 弓)

シャーキーは、クリストファー・アレグザンダーの古い論文を再発見したことについて書いていた。

で、c2.comのことを考えて(ついでに手も動かしてマシンも回して、しかし実際にはそんな必要はなかったことは後でわかることになる)いると、

パターン、Wiki、XP ~時を超えた創造の原則 (WEB+DB PRESS plusシリーズ)(江渡 浩一郎/A5)

おお、となった。

しかし、実装方法がわからない。さて、何から手をつければ良いのだろうか? とか考えている間もなく、RubyKaigiとなり、RejectKaigimoothoさんのトークを聴き、Ubigraphを知る

で、もにょもにょとOSXじゃ動かないじゃんとかやっているうちに(うんざりしてくる)のだが、Wikiばな Vol.7でLTの募集があり、突如としてモチベーションが上がる。

で、Ubigraphでいろいろ動かしていると楽しい。そこで、Modulobeを思い出す。あれも、用意してやれば勝手に動き出すものだった。おや、etoさんに対する別のリンクが伸びることになった(と、セミラティス構造)。

というわけで、おれにとっては、アレグザンダー、パターン、XPではなく、高橋悠治−アンガージュマン(ここまでは背景)−ソーシャルメディア−クレイ・シャーキー−CGM−Wiki−eto−Modulobe−編集可能性−プログラマブル−Rubyというようなものがそれぞれにリンクされた日だったのだ。

あとひとつ、

クレイ・シャーキー−シャーキーの日−ローリーアンダーソン−ICC−Modulobe−etoという流れも押さえておきたい。

Mister Heartbreak(Laurie Anderson)

_ 右と左

中埜さんのセッションで、左と右のどっちを選ぶというのがあった。

左の写真はたとえば雑踏、右の写真は誰もいない路地、左の写真は日が差す窓辺、右の写真は物が置いてあるベッドサイドのアップ(かなぁ)とか。なぜか、同数の人はいませんかと複数回訊かれていたのが印象的なのだが、そこまでハイブリッドな人はそうはいないだろう。

おれは、右側だ。

右側に気をつけろ [DVD](ジャン=リュック・ゴダール)

無名の質は良いものだろうし、縁側の前に長方形の石があって、その向こうに小さな池と灯篭があり、生垣があり、縁側には日があたっていて、障子を開け放した向こうの畳の上に寝転び、入り込む風にまどろむ午後というものとか、そういうものがなんか良い感じだということは、肌身で理解しきっている。

が、おれはそういうものは嫌いだ。

金時様をふりたてて疲れ切った物売りのさまを必死に表現する人間の意志の力が感じるものが好きだ。

自然には存在しない直線と平面を、ガラスと鋼鉄を使えば表現できることがわかり、それに全霊を傾けて構成した連中が好きだ。

エル・リシツキー―構成者のヴィジョン(寺山 祐策)

徹底的に人為的に構成したものには、無名の質はかけらもないだろうが、それこそが人間のための美というやつじゃないか。

へうげもの(9) (モーニングKC)(山田 芳裕)

というわけで、おれは岡本太郎が好きだな。

美の呪力 (新潮文庫)(岡本 太郎)

で、そこで、実のところ、岡本太郎的なるマンションというものがもし存在するとすれば、そこにもまた沢マンが出てくるとおれは思うのだが、どうだろうか?

右の道を選ぼうが、左の道を選ぼうが、行き着く先は、沢マンなのだとしたら、おれは効率的な方法を取りたいわけだ。

そこで、パターンランゲージというのは、どこまで効率的か、というのは論点となる。

60年代にアレグザンダーは、コンピュータを使って計算していては効率が悪いと信じるにいたって、そこでパターンランゲージを選択した、のではなかったか?

現在のところ、コンピュータにプログラムを生成させるよりも、デザインパターンを叩きこんだ人間にコードを書かせたほうが効率的だ、ということでデザインパターンがある、のではないか。

そのように考えてみると、実のところ、重要なのは、建築主と建築家の効率的な合意形成のための手段としてのパターンランゲージであり、それが持つ効果の説明責任の放棄としての無名の質という言葉という可能性はありうるのではなかろうか。

身もふたもない結論を言うかわりに、あたりさわりのない抽象的な表現で人をたぶらかすという手法がある。たいていの場合(論理よりも印象で物事の是非を決定するような場合)、身も蓋もない物言いは相手を不快にさせるようだ。ならば、その無さを隠すために煙幕を張る、という手法。

手を挙げて横断歩道を渡ろうよ、と言っても一文にもならないが、水がめ座のあなたは乗り物によって傷つけられる運勢なので、車道を横切るときは注意が必要、とのたまえば金が取れるかも知れない、といったことだ。

であれば、それはおもしろい。まさに意志の力による言葉の魔術である。

とか、後になって考えてみたりしてみたり。


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