トップ «前の日記(2010-04-30) 最新 次の日記(2010-05-02)» 編集

日々の破片

著作一覧

2010-05-01

_ 曾孫

友人の家でワーグナーがバイロイトで演出したマイスタージンガーを観る。

なんで全裸かわけわかんねぇとか。

それはベックメッサーが歌うところで土をいじくって全裸の男女を舞台に上げて、笑い者になるところだ。

なんだろう? とわからないまま、ワルターの番。ん? 歌は素晴らしいが凡庸で気味が悪い男女、操り人形ぽい、を出して歌を補完する。

わかった。

ベックメッサーは神のごとく土から人間を生み出した、少なくともそれにチャレンジしている。

それに比べるとワルターはかすだ。もちろん観衆も親方たちも。ということは……そういえば、ジークフリートの衣装を着ているのはベックメッサーだ。

ああ、なるほど。この演出はあからさまだよ、と友人が言う。この後がすごいんだ。

すると、ワルターから鹿の像をつき返されたザックス(その間、Bek in The TownのTシャツを着たベックメッサーが傍観者的にせせら笑っている。)が明らかな身振りと照明の中、ドイツを語る。おれはこの曲大好きなのだ。だがここまで露骨にある側面を出されると、気分が悪くなる。アレックス効果だ。

演奏が終わるやウーウー激しいブーイング(その一方で拍手)

引導を渡すのは血を継いだものの役回りと考えたのだろうか。


2003|06|07|08|09|10|11|12|
2004|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2008|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2009|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2010|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2011|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2012|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2013|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2014|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2015|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2016|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2017|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2018|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2019|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2020|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2021|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2022|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2023|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2024|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|

ジェズイットを見習え