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日々の破片

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2016-08-11

_ ニャースを探す旅

妻とポケモンGOしながらふらふらして気づくと妻がいない。

おかしいなぁと戻ってもよくわからないのでメッセンジャーを飛ばしたら返事が来てやっと合流できた。

「なんかこっち見てるから気づいているのかと思った」とかいうけど、全身黒ずくめの忍者スタイルだから闇に溶け込んで気づくわけがない。

なんで来ないの? と聞いたらポケモンGOのモンスターインディケータからニャースが外れるからそっちへは行かないことにした、とか言う。

で、そういうことならつきあおうと、うろうろしていたら、道端にグレーの小柄なリアルニャースがこちらを見ていた。なんか妙に弱っている。

とはいうものの、どうにもならない。

さらに先へ進むと空き地にニャースがいて二人で捕獲作業に入る。おれは3回目くらいで消えてしまったが(どうもここぞというと消えることが多い印象がないわけでもないが、あまり投擲がうまくないようだ。気づくとカーブ加算がされているが、そんなものしようと思ったこともないので、何か根本的に投げ方を間違えているのかも知れない。コイキングはいくらでも捕まえられるのだが)、妻はばっちり捕まえて見せびらかされた。

元来た道を戻るとリアルニャースも消えていて、戻るべきところへ戻ったのかな? と思う間もなく弱弱しいニャーニャーが聞こえてくる。見ると道端に狛犬みたいなポーズで鳴いている。誰かを呼んでいるのだ。

家にはすでに2匹いる。3匹目は無理っぽいが、あまりに弱々しくつまり痛々しい。このあたりは昼間人口のほうが多い場所だからおそらくどうにもならないだろう。

そういうときはいつでも断腸の思いでその場を去るのだが、ふと、こういうときにあまりに哀れに感じて家に連れて帰って何10匹も育てることになるゴミ屋敷の住民みたいな人は、その点に関しては一歩を踏み出せる人なのだなと考える。

翌日、同じころに通りかかると、ポケモンGOのインディケータにニャースが写っているのに気づく。しかしリアルニャースはどこにもいなかった。


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